2016年4月23日土曜日

運河を歩く7~ナイトウォーク小名木川編~


ナイト運河の散歩は穏やかでおすすめです。
僕は今田園都市線沿線に住んでいるので、仕事終わりに電車に乗り込めば30分少々で運河エリアに入ることができます。水天宮~押上はさくっと散歩するには丁度よい場所です。
中でもお気に入りの場所は住吉駅。住むに吉と描くように、運河ファンにはたまらない住吉な江東区住吉エリア。地下鉄を出ると、まず東西南北どちらへ行こうか迷います。東に向かえば横十間川、
北に向かうと錦糸町の繁華街、南には小名木川、西には大横川が。
横十間川と大横川は墨田区と江東区を南北に真っ直ぐのびる堀割で、南北にのびるのに「横」とあります。現代人の感覚だと縱では? と思うのが普通ですが、江戸時代に作られた堀割なので物事の中心は江戸城でした。その江戸城からみて横に流れているため「横」が付いたと言われています。そんな江戸の堀割の名残がこの辺りにはたくさん転がっています。


 まずは横十間川の本村橋からスカイツリーを望む。
ここの写真からみて右側のトゥパス(TOWPATH/曳舟道/運河沿いに設けられた道のこと)はちょっと他のトゥパスとは違い、木製の橋の上を歩くことができる外付けのトゥパスで水上散歩を楽しむことができます。世の中の全ての運河に言えることですが、まずはこのトゥパスを作るか否かで運河の利用は180度変わります。イギリスは「人が歩く」という散歩する行為に権利が設けられているようで、人の産業よりも歩くということが優先されて街作りを行ったとか。トゥパスは押上エリアや八丁堀エリアでも増築されており、これから散歩しやすい街東京になるのは間違いなさそうです。

迫力ある小名木川クローバー橋

 少し昔、運河という意識がない状態で散歩をしていたらこの場所にふらっと到着しました。
ここは小名木川と横十間川の交差点にある小名木川クローバー橋です。
この橋は運河の上に人の歩ける交差点があるというなかなか無い作り。1994年架橋とありますので江東区が水辺の街を作ろうと試みているのが伝わってきます。
クローバー橋は本当に人の行き来が激しく賑やかな場所。駅から遠いのになぜこんなに人が? と思うがそれだけこの場所が地域の動線として江戸の頃からあったのでしょう。堀割は今でいうところの道路だった訳だから、主要な道路が交差するこの場所には賑わいがあったのは今も受け継いでいるのでしょう。


クローバー橋から東大島方面を望むと新開橋があります

小名木川沿いのマンション、運河好きに憧れの立地です

 小名木川橋の護岸の石垣が再現されています。ここには五本松跡があり歌川広重の名所百景「小奈木川五本まつ」にも描かれています。絵には支えられた立派な松と舟、大島へのびる堀割と同じく直線にのびるトゥパスが描かれています。よく写真を見ると松も再現されて植えられています。
小名木川は行徳からの塩を舟運ぶための堀割でその通行のために功績を上げた小名木四郎兵衛からとかそうでないとか。
小名木川五本まつご参考までに

 最後に闇夜に浮かぶ小松橋です、街の真ん中に水門? と思うかも知れませんが小松橋の向こうには都内では珍しい内陸運河内の閘門(こうもん)があります。何でもこの辺りは水位が東京湾より低いとか、閘門がある理由は後ほど掘るとして、閘門とはパナマ運河に代表される門を締め切って水位が変更する、舟のためのエレベーターとでも言いましょうか。この閘門については後日の運河を歩くでもっと込み入ってお話できると思います。

最後に夜景おきまりのビーム撮影
小松橋からスカイツリーを望む構図です

次回は小名木川の東の玄関口、荒川ロックゲートへ向かったレポートをします。
とりあえず名前がいかつい、、。

0 件のコメント:

コメントを投稿