2015年12月15日火曜日

ピカデリー・ライン・サンダーロード

どこかに向かう時になるべくそこの下調べをして現地へ向かおうとするが、僕の場合はその下調べがよく空振りする。下調べが足りないと言われればそれまでだが、街歩きの途中でそれは大きなロスになる。あの場所に行きたいのに想像の距離とかけ離れていたり、2つの道を間違えて全く別の位置にいたりと様々ある。
車で向かう旅先はそのポイントにめがけて最近はナビのピンを合わせるだけで目的地をナビゲーションしてくれる。それが歩きと電車とバスではそうはいかないと思い知った旅だった。
胸ポケットにGoogleマップがあるこの世の中で、逆にGoogleマップありきな日常に慣れすぎたせいか、久しぶりにそういった環境で困ることが多かった。
僕は英語がからきしダメで少し生活してなれてくるとちょっとは対応できたりするのだが、旅行初日などは日常会話もままならない。


 スパイダーマンみたいな面構え

ヒースロー空港からピカデリー・ラインに乗りサウスケンジントン駅でサークル・ラインに乗り換えてタワーヒル駅を目指す。
ヒースロー空港に到着したのが16:00頃で空はすでに真っ暗、曇りのせいかも知れないし、日没が早いせいかも知れない。ヒースロー空港はとてもモダンな空港だから僕のイメージするロンドンぽいところを探そうにも見つからない。
ピカデリーラインの車窓から外を眺めて煉瓦作りの家とか「ロンドンに来たんだ」という実感をなにかを目撃して得ようとした。

体格の大きい外国人の規格で作ったとは思えない程の狭さ

大江戸線より狭いかとも思うピカデリー・ラインはよく揺れる。そして大きく揺れたりすると車内の電灯が消える。これはいったいなぜなのかは結局わからないが定期的に真っ暗になり、車窓の外がピカピカと光る。雨が多いと聞くから稲妻でも走っているのかと思いきや、そのピカピカはピカデリー・ラインの線路と車輪の間から発していた。ピカピカといったポップな表現ではなくバチバチとまるでバックトゥザフューチャーのデロリアンがタイムスリップする時みたいな荒々しい閃光を電車は放っている。もしかしたらこのバチバチで電気を放電しているから電灯が消えてしまっているのか? 実際のところはわからないままだ。
サウスケンジントン駅で乗り換えるとサークル・ライン待ちのホームがアーチ状の煉瓦の壁で敷き詰められていた。おおロンドンに来たんだなと実感すると共にこの風景は東京でもみたことがあるような気がした。思い付いたのは神田駅のガード下だった。そう思うと煉瓦よりもロックを奏でているような荒々しい電車の閃光の方がロンドンに来たんだなと改めて実感させた景色だった。

神田駅のガード下を思わせる

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